2005年9月7日 中日ドラゴンズ vs. 阪神タイガース 19回戦

  • 阪神タイガース 成績 72勝49敗5分(対中日 10勝9敗0分)
  • ナゴヤドーム 18時01分開始 試合時間:5時間1分 観客数:38200人
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
阪神 0 0 0 1 0 0 0 1 1 0 1 4 10 1
中日 0 0 0 0 0 0 1 0 2 0 0 3 8 0
  • (勝)久保田 5勝4敗23S (S)
  • (登板投手:下柳−藤川−ウィリアムス−久保田)
  • (負)平井 4勝4敗1S
  • (登板投手:川上−高橋聡−山井−岩瀬−石井−平井)
  • (本)金本 33号(ソロ=川上)、中村豊 1号(ソロ=平井)

(試合内容)

中日先発はエース・川上、阪神先発は下柳。ともに11勝をあげハーラートップを狙う両投手の対決となった。

一回表、先頭の赤星がレフト前ヒットで出塁。しかし鳥谷セカンドゴロ、シーツサードゴロ、金本セカンドゴロ。
一回裏、荒木ショートフライ、井端サードゴロ、立浪ファーストゴロで三者凡退。
二回表、今岡センターフライの後、桧山が右中間へツーベースヒットをはなち一死二塁のチャンスをつくる。しかし矢野センターフライで二死となり、中日バッテリーは藤本を敬遠、下柳と勝負を選ぶ。下柳はいい当たりを飛ばすもレフト線ファウル。結局三振に倒れ、先制はならなかった。
二回裏、T・ウッズ空振り三振、福留ピッチャーゴロ、アレックスファーストライナーで三者凡退。
三回表、一番からの好打順も三者凡退。
三回裏、二死から川上に四球を与えると、荒木にレフト前へこの試合初めてのヒットを打たれる。しかし井端をセンターフライに打ち取った。

四回表、この回先頭の金本がレフトポール左側に大きなファウルを打った後、レフトスタンドへ先制のソロホームランをはなつ。今岡サードフライの後、桧山が追い込まれながらもファウルで粘りライト前ヒットで出塁。しかし矢野三振、藤本ファーストゴロに倒れ、1点どまりに終わった。
四回裏、一死からT・ウッズに三塁線を抜くツーベースヒットを打たれるも、福留ショートゴロ、アレックスをセンターフライに打ち取った。
五回表、一死から赤星が四球を選び出塁するも二塁盗塁失敗、二死となり、鳥谷は三振。結局三人で攻撃を終了した。
五回裏、大西サードゴロ、谷繁ショートゴロ、川上ショートゴロで三者凡退。
六回表、シーツレフトフライ、金本、今岡ピッチャーゴロ。クリーンナップで三者凡退。

先発・下柳は5回69球、被安打2、無失点で降板。六回裏のマウンドには二番手・藤川があがった。荒木三振、井端セカンドゴロで二死から、立浪にライトへツーベースヒットを打たれる。しかしT・ウッズを三振に打ち取った。
七回表、桧山、矢野、藤本で三者凡退。
七回裏、福留三振、アレックス三振で二死となるが、大西の代打・森野に四球を与え、谷繁に右中間フェンスにダイレクトで当たるタイムリーツーベースを打たれ森野が生還、同点とされる。川上の代打・高橋光信にはボールが先行するも、キャッチャーフライに打ち取った。

八回表、マウンドは高橋聡。代打した森野がレフトにつく。藤川の代打・濱中がよく見て四球を選ぶ。赤星が送り一死二塁とすると、鳥谷が前進守備のセンターの頭上を越えるタイムリーツーベースをはなち、二塁走者が悠々生還、1点を勝ち越す。ここで中日は高橋聡から山井に投手交代。シーツの打球は、センター・アレックスがダイビングキャッチしセンターライナー、そして素早くセカンドへ送球。二塁走者・鳥谷戻れずダブルプレー。アレックスのファインプレーの前に、勝ち越しは1点のみに終わった。
八回裏、マウンドはウィリアムス。荒木サードゴロ、井端ショートゴロで二死とした後、立浪に死球を与える。T・ウッズの打席でパスボールがあり走者は二進。ここで二塁走者に代走・英智が送られる。結局カウントを悪くしたT・ウッズは歩かせ二死一・二塁で福留と勝負。福留は打ち上げてレフトフライ。ウィリアムスがなんとかしのいだ。

九回表、この回先頭の金本がライト前ヒットで出塁。今岡がセンター前ヒットで続き、無死一・二塁とする。2ストライクと追い込まれた桧山が四球を選び、無死満塁、追加点のチャンスをつかむ。一塁走者には代走・中村豊が送られる。
しかし矢野セカンドゴロで本塁アウト、一塁はセーフで一死満塁。ここで中日は山井から岩瀬に交代。藤本の代打・スペンサー空振り三振で二死となる。
ウィリアムスの代打・関本がカウント2−0と追い込まれながら一・二塁間を破るタイムリーヒットをはなち、三塁走者が生還。さらに二塁走者・中村豊も本塁をつくが福留から本塁へ好返球。ブロックする谷繁の足の間から中村が本塁をタッチしたかに見えたが、主審の橘高はアウトの判定。この判定に走者の中村豊も抗議、更に福原コーチらも猛抗議し岡田監督もベンチを飛び出す。しかし判定は覆らず、追加点は1点のみ、リードは2点となった。

九回裏、マウンドは守護神・久保田。代走した中村豊がライト、代打した関本がセカンドの守備につく。この回先頭のアレックスにセンター前ヒットを打たれる。続く森野にはカウント0−3からレフト線へツーベースヒットを打たれ無死二・三塁の大ピンチをまねく。谷繁はセカンドゴロ、これを二塁手・関本が本塁へ送球するもヘッドスライディングのアレックスは本塁セーフの判定。記録は二塁手のフィルダースチョイスとなる。この判定に納得のいかない岡田監督がすかさずベンチを飛び出す。さらに平田ヘッドらコーチ陣も飛び出し橘高へ猛抗議。九回表の判定のこともあり、抗議は続き、ついに岡田監督がナインをベンチに引き上げさせてしまう。ようやく18分間の中断の後、主審・橘高を突いたことにより平田ヘッドが退場処分となり試合再開。
岩瀬の代打・井上にレフトへ犠牲フライを打たれ同点とされる。ここで珍しく岡田監督がマウンドへ行き檄を飛ばした。これが効いたのか久保田は、英智の代打・渡邊、T・ウッズを連続空振り三振に打ち取り、なんとか同点止まりに踏ん張った。

十回表、マウンドはサイレントKこと石井。二死からシーツがセンター前ヒット、金本四球で二死一・二塁のチャンスとなる。ここで中日は平井に交代。今岡はショートゴロに倒れる。
十回裏、この回先頭の福留に左中間フェンス直撃のツーベースヒットを打たれる。アレックスショートゴロ、森野は敬遠気味の四球で一死一・二塁。谷繁の3球目、二塁走者の福留が三塁盗塁を試みるもアウトとなり二死一塁となる。谷繁はライトフライに打ち取った。
十一回表、この回先頭の中村豊がレフト方向へ滞空時間の長い打球を打ち上げ、これがスタンドイン! 今季第1号ホームランとなって阪神が勝ち越す。矢野ライトフライの後、久保田がそのまま打席に入り三振、関本ショートゴロで1点リードで十一回裏の守備につく。
十一回裏、井上見逃し三振、荒木空振り三振で二死とするが、井端に一二塁間を破るライト前ヒットを打たれる。しかし平井の代打・川相を三振に打ち取りゲームセット。

この勝利で、ナゴヤドームが出来て以来、初のナゴヤドーム勝ち越しとなった。
また勝ち越しホームランとなった中村豊の今季1号は、阪神移籍後3年目にして初のホームラン。2002年9月17日の日本ハム在籍時以来3年ぶりで通算8本目。
途中中断もあったが、阪神が首位攻防戦ならではの死闘を制し、2位・中日とのゲーム差を3.0に拡げた。

(注目監督・選手)

  • 中村 豊:延長十一回勝ち越し弾は移籍後初ホームラン
  • 岡田 彰布:本塁クロスプレーでナインをベンチに引き上げさせ猛抗議

先発オーダー

阪神

  • 1
  • 赤星
  • 2
  • 鳥谷
  • 3
  • シーツ
  • 4
  • 金本
  • 5
  • 今岡
  • 6
  • 桧山
  • 7
  • 矢野
  • 8
  • 藤本
  • 9
  • 下柳

中日

  • 1
  • 荒木
  • 2
  • 井端
  • 3
  • 立浪
  • 4
  • T・ウッズ
  • 5
  • 福留
  • 6
  • アレックス
  • 7
  • 大西
  • 8
  • 谷繁
  • 9
  • 川上

審判団

  • 本塁:橘高
  • 一塁:嶋田
  • 二塁:上本
  • 三塁:友寄